岩手
果樹の凍霜害
深刻
2割の実しか残らない
リンゴ
県農民連 被害農家訪問し対話
“このままでは続けられない”
岩手県内では4月下旬から5月上旬にかけて低温の日が続き、多くの果樹が霜の害を受けています。岩手県農民連では果樹農家を訪問し、実態調査をしました。県要請への参加を呼びかけると同時に、「困ったことがあったら農民組合へ」と対話を広げました。
気象災害を自己責任で済ますな
二戸農民組合では田口一男組合長が二戸市内でリンゴを生産する会員2軒を訪問。「4月下旬の霜で主力の『ふじ』が壊滅的な被害を受けている。50年やってて、こんなのは初めて」という切実な声が寄せられました。田口さんは「より良いものをつくるために改植したり努力しているのに、こういう気象災害を自己責任で済ませることはあってはならない」と語っています。
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生産者から被害状況を聞く二戸農民組合の田口組合長(左) |
花北農民組合では、久保田彰孝県連会長と、農民組合事務局長の藤原清吉さんが、地域の2軒のリンゴ農家を訪問。「お盆前後にでき、早めの収入として頼りにしている極早生(わせ)の紅ロマンが、今年はほとんど実がついていない。少しでも支援があるとありがたい」などの声が寄せられました。
盛岡農民組合では、小笠原憲公組合長が地域のリンゴ生産者を訪問。「この数年、天候不順で、『いい年』というのがない。このままではリンゴづくりを続けられない」という声が寄せられました。
(岩手県農民連事務局長 岡田現三)
(新聞「農民」2023.7.10付)
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