第11回
なんてったって!
伝統食
継いでいきたい日本の食の会
栗原澄子
わが家の夏バテ防止は
リャンサイと梅干し
今年の夏も暑さが厳しいのでしょうか? この地球を人間たちが好き勝手に使い、自然環境を傷め続けている中で、地球が怒っているのが今の気候変動かと思ってしまいます。孫たちの生きる時代を見据えて、物事を考えなければならないのに、将来のことを思い描くことのできない人たちが政治を動かしていることで、地球全体が苦しんでいるように見えるのです。
これから始まる暑さに負けない体を作るには、毎日の食が大切です。夏に食欲をそそるメニューが一つでもあることは有難いです。
今回紹介する「リャンサイ」は満州から引き揚げて来た母たちが、現地の方に教えてもらった料理です。家族に気に入られ、わが家の料理として定着し、次の世代に引き継がれてきました。
孫たちも大好きで、みんなが集まると大皿で華やかに盛り、食べる時間が異なる人には小さなお皿に盛り付けておきます。
みんなでこの飾られた盛り付けを見た後、かけ汁をかけて全部混ぜ合わせてから、いただきます。
夏に食欲をそそるメニュー
お弁当にも重宝
もう一品は、夏場に合う梅の酸味が効いた春巻きはいかがでしょうか?
中身は大葉とささみと梅干し。味付けを梅干しだけにしました。お弁当にも重宝します。
リャンサイ
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大きな皿に盛ったリャンサイ |
材料(5人分)
豚ひき肉 150グラム
春雨 80グラム
ピーマン 3個
長ネギ 20センチ
ショウガ(みじん切り) 1片分
しょう油 大1と1/2
ゴマ油 小さじ2
たまご 2個
サラダ菜 1個
キュウリ 1〜2本
人参 小1本
トマト 中2個
かけ汁
ゴマ油 50cc
酢 50cc
しょう油 50cc
赤唐辛子 1/2〜1本
作り方
(1)かけ汁を作る。ゴマ油をフライパンで熱する。ボウルに唐辛子を入れ、熱くしたゴマ油をその上にかけ、酢、しょう油もボウルに加え、冷ましておく。
(2)春雨はゆでて、食べやすい長さに切る。
(3)キュウリ、人参はせん切り、トマトはくし形切り、長ネギは小口切り、ショウガはみじん切り、ピーマンは縦半分にして横に5ミリ幅に切る。
(4)卵は薄焼き卵にし、細く切り、錦糸卵にする。
(5)ゴマ油を温めたフライパンに小さじ2の油を入れ、ショウガ、豚肉、ねぎを炒めて最後にピーマンを入れて炒める。おしまいにしょう油で味をつける。
(6)器にサラダ菜を敷き、真ん中に(5)をのせ、その周りに春雨をぐるりと一周置き、人参とキュウリ、トマト、錦糸卵をきれいに飾る。
(7)みんなできれいに飾ったリャンサイの盛り付けを見て楽しんだ後、かけ汁を適量かけ、下から大きく全体をかき混ぜて、各自の皿にとる。
梅干し味の春巻き
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酸味が効いた梅干しの春巻き |
材料(10本分)
春巻きの皮 10枚
大葉 20枚
ささ身 5〜7本
梅干し 3〜5個
水溶き小麦粉(のり用) 大さじ2
揚げ油
作り方
(1)梅干しは種を外し、包丁でたたいておく。
(2)ささ身は縦に5〜6本ぐらいに切り分ける。
(3)春巻きの皮の上に大葉を2枚敷いて、その上にささ身を数本置き、梅干しをささ身の上にのせて巻き、水溶き小麦粉で止める。
(4)油を170度にして、揚げる。鶏のささみは生なので中まで火が通るように揚げる。
(新聞「農民」2023.7.3付)
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