「農民」記事データベース20230626-1558-06

登録不要の人にも2.7億円かけ1300万通

インボイス

国税庁から案内文書が届いても
焦らず、慌てず、まずは学習を


登録進まず国税庁大焦り
私たちの運動が追い詰めた証し

 国税庁から「消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について税制改正により、負担軽減措置が設けられました」という文書とリーフレットが全国に送付されました。

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 文書には今年の税制改正で新たな負担軽減措置が設けられたことや、すべての事業者に関係することからリーフレットを送付することが記載され、「インボイスの発行には準備が必要です」「登録を受けると、消費税の確定申告が必要です」と、インボイス登録者のための情報が記載されています。

 一方、インボイス制度がどんなもので、どういう影響があるのかは国税庁のサイトのQRコードがあるだけです。

 免税農家は登録必須ではないことや、登録は9月中に行えばインボイス制度開始に間に合うことから、取引先の対応を聞いて対応を考える十分な時間があること、取引先が優越的地位を利用して一方的にインボイス登録を求め、登録がない場合に値引きや契約打ち切りを行うことは独占禁止法で禁止されていることなど、重要なことが書いていません。

 なぜこのような文書が送られてきたのか、インボイスとは何なのか、わからないままに登録後の話を進めるとんでもない文書です。

 国税庁は個人と法人合わせて約1286万人・社に、2億7000万円かけて文書を作成、送付しました。5月末のインボイス登録件数が316万件、うち免税事業者は66万件にとどまっており、このダイレクトメールは国税庁の焦りのあらわれです。私たちの運動が追い詰めている証しです。

 文書が届いても慌てずに、インボイス制度の学習と反対運動を進め、10月からのインボイスを中止に追い込みましょう。

 誤って登録申請していても大丈夫です。簡単な書類1枚を税務署に出せば取り消しができます。お近くの農民連までご相談ください。

(新聞「農民」2023.6.26付)
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2023年6月

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