「農民」記事データベース20230612-1556-08

農家のための
税金コーナー
(38)


補聴器の購入費用で
医療費控除を受けるために

 医療費控除では医師・歯科医師による診察・治療代のほか、医療、療養のために購入した医薬品、義手、義足、義歯、治療に必要なメガネ・補聴器などの購入費も医療費控除の対象になっています。

 加齢や耳の病気により聴こえが悪くなり、日常生活に支障がある場合には補聴器の活用が望まれます。しかし、補聴器は高額な医療機器であり、経済的な負担になります。

 2018年から「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を活用することで、医療費控除の対象となりました。日本耳鼻咽喉(いんこう)科頭頸(とうけい)部外科学会認定の補聴器相談医を受診して、補聴器が必要と判断された場合は一定の医療費控除を受けることができます。

 (1)補聴器相談医に受診を

 まず「補聴器相談医」の資格を有する耳鼻咽喉科医療機関を受診し必要な問診・検査を受けます。補聴器が必要と証明された場合は、補聴器相談医が「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を作成します。

 (2)「認定補聴器専門店」で補聴器購入

 「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を持って「認定補聴器専門店」に行きます。「認定補聴器専門店」には「認定補聴器技能者」が在籍しており、医療費控除には同店で購入する必要があります。

 販売店から忘れずに「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しをもらい、領収書とあわせて保管してください。

 (3)領収書とあわせて保管を

 税務署から求めがある場合、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しと領収書の提出が必要です。

 医療費控除の対象となるのは「一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額」に限られます。必要な方は近くの税務署に問い合わせましょう。

(新聞「農民」2023.6.12付)
ライン

2023年6月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2023, 農民運動全国連合会