農民連ふるさとネットが
東京で田んぼの出前授業
教室の授業と田植え体験
自分たちが食べている
「お米」のつくり方がよくわかったョ
「今日は皆さんに『はえぬき』というお米の苗を植えてもらいます。他にどんな品種を知っていますか」「あきたこまち!」「コシヒカリ!」「サトウのごはん!」―。活気ある声が響きます。
農民連ふるさとネットワークが東京都内の小学5年生を対象に毎年行っている「出前授業」。今年は5月22、23日の2日間で大田区と品川区の3校8クラスで実施。教室での座学と、外での田植え体験を行い山形県・庄内産直センターの小林隆範組合長と、農民連ふるさとネットワークの種石かおり事務局次長が先生役を務めました。
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米づくりと農業について授業をする小林さん |
農業の面白さを
教室では小林さんが「農業と私」と題してスライドを使って授業をしました。米づくりの工程を紹介する中で「よい種とはどんな種でしょうか」などクイズを挟んで進行。庄内地方では「芽出し」の工程で、袋に入れた種を温泉に浸して発芽を促進させることを紹介すると生徒たちは「ええっ!」と驚きの声をあげました。
農薬の散布や機械の購入など、農家が状況に応じて選択して日々農業に取り組んでいること、世界と日本の食料自給率の違いなど日本の農業の現状を解説。「今日からできることとして、皆さんが食べるものがどこで作られているのか気にしてみてください」と投げかけました。
田植え体験では3〜4本の苗を手に持ち、皆で植えていきました。泥水に手を入れて、土の中まで根を差し込むことがなかなかできない生徒に「思い切ってグッと手を入れてみよう」と促すと恐る恐るチャレンジ。土の上に苗がまっすぐ立つと「もう1本植える!」とうれしそうな表情に変わりました。
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コツも教え合いながら皆で植えました |
農と食への関心もってほしい
出前授業を終えた小林さんは「米づくりを様々な角度から見ると、地域性や食文化の移り変わりなどが分かってきます。生徒たちからも素朴な疑問や質問が寄せられます。毎日学校で食べている『お米』を通して、農業の多様性の面白さや環境に対応する大変さなどを知ってもらう機会になってくれればと思います」と述べました。
(新聞「農民」2023.6.5付)
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