「農民」記事データベース20230522-1553-09

“とにかくネオニコは使わない”
安心なりんごを消費者に

青森・弘前 津軽農民組合長
りんご農家 工藤 保さん(62)

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ネオニコを推奨する
農水省の対応に疑問

 私は青森・津軽農民組合の組合長の工藤保といいます。弘前市の悪戸(あくど)地区でりんご3・5ヘクタールを栽培する専業農家です。

 今年は全国的に桜の開花が早く、弘前公園の桜も平年より2週間も早く開花しました。それと同じく、りんごの花も平年より15日早い4月25日に開花しました。歴代1位の早さだそうです。昨年もそうでしたが遅霜による被害が懸念されます。

 近年、ネオニコチノイド系殺虫剤の使用が世界的に禁止や制限が強まるなか、日本では逆にゆるくなる傾向にあります。人体に与える悪影響の研究報告が世界各国からあり、日本の対応には疑念を感じます。

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自慢のりんご畑と工藤さん

 産直部会の「ほほえみりんご」では5年前から学習会を開き、ネオニコフリーのりんご栽培に取り組んでいます。先日の学習会で見たDVDでは、農水省ホームページにネオニコを使おう、とあえて載せていて末恐ろしかったです。

 私たちの取り組みは、浸透性農薬を使わないことや殺虫剤自体を使わないなど方法は様々ですが、とにかくネオニコは使わない。もっと仲間を増やすために学習会や講習会を開催し、少しでも安全なりんごを消費者に届けたいと思っています。

 出来秋に向け、自然災害がなく笑顔で収穫ができることを願わんばかりです。


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三重県大台町 成田千恵子

(新聞「農民」2023.5.22付)
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2023年5月

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