農民連に加入し、
農家との交流進める
京都・亀岡 山本哲郎さん(40)
生まれ育った街で農業継ぐ
京都府の亀岡農民組合に、新しく若手の生産者が加わることになりました。
山本哲郎さん。地元、亀岡市出身の40歳です。実家が兼業農家で代々の農地があり、ゆくゆくは自分が受け継ぎたいと考えていたとのこと。
38歳で一念発起し、高校卒業から20年間勤めた大手電機メーカーを退職して帰省し、「九条ねぎ」の生産を始めました。
はじめは、加工用のカットネギを出荷していましたが、根つきのネギの販売にもチャレンジしようと同じ組合の大ベテランである中川博之さんのほ場を訪ねて、ノウハウを学びました。
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山本さん(右)と中川さん |
短時間でしたが、一つでも多くの経験談や工夫などを吸収しようと終始熱心に質問をぶつけ、話を聞いてきました。亀岡農民組合のネギの生産者は山本さんを除き5人。平均年齢は70歳半ばくらい。中川さんは、「私に限らずベテランの生産者は他にもおり、情報交換をすることで自分に合った生産スタイルを見つけてほしい」と若手の仲間を迎えたことで、いつもより顔をほころばせながらエールを送っていました。
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ネギ栽培のノウハウを学びました |
快く見学受入れ仲間意識心強い
山本さんは、「今まで他の生産者との交流を図ろうとはしたが、商売敵となるという意識からかあまり歓迎されなかった。しかし農民組合に加入し、これほど快く見学を受け入れてもらえたのは初めて。農民連の仲間意識の強さには心強さを感じた。まだ始まったばかりだが、ゆくゆくは農業を通じて人を呼び込み、地域活性化の一助となれれば」と決意を新たにしていました。
亀岡農民組合は、ここ2年ほどの間に山本さん以外にも40歳前後の生産者が3人加わりました。
京都産直センターとしては、これから日本の食料生産を担う若い世代の方が一層活躍され、また互いに支え合える仲間の輪を広げていけるようサポートしていきたいと思います。
(京都産直センター 岡本祐己)
(新聞「農民」2023.5.15付)
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