「農民」記事データベース20230515-1552-08

学校給食の無償化を実現する
仙台市民の会スタート

宮城農民連会長 嶺岸若夫


学校給食は教育活動の一環、
食育の生きた教材

 「学校給食の無償化を実現する仙台市民の会」のスタート集会が4月15日に仙台市内で開催されました。宮城農民連も呼びかけ団体に加わっています。宮城県内では学校給食無償化運動が約3分の1の自治体で広がっており、仙台市でも無償化の実現に向けて行動することを確認し合いました。

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報告する嶺岸会長

 スタート集会では、宮澤孝子・宮城教育大学大学院准教授が基調講演。(1)公教育はなぜ、無償化でなければいけないのか、(2)これまでの教育無償化は本当に無償教育だったのか、(3)学校給食は教育なのか、産業なのか? (4)学校給食の無償化は、憲法25条、26条が根拠――の観点から話しました。

 リレートークでは、参加者が豊かな学校給食をめぐってさまざまな立場から報告をしました。

 食べもの変えたいママプロジェクトの後藤咲子さんは未来の給食について、七ヶ宿町の吉田修町議会議員は給食無償化について、新日本婦人の会の大石浩美さんと土田沙乙里さんは保護者の願いについて、あいコープみやぎの櫻井洋子さんは給食費値上げ反対署名の経験について、それぞれ発言しました。

 給食食材供給で交流の輪広がる

 私からは、給食食材を供給するきっかけが、栄養士を3つの小学校にひとり配置という人減らしと、給食センター化で効率化を行い、自校方式給食をなくす提案がされたときからだったことを振り返り、報告しました。

 その後、教職員組合の先生たちと交流ができて、児童たちに田植え・稲刈りを体験させたいとの要望を受け、学童農園の受け入れや、出前授業で農業のことをもっと知ってもらう活動をしてきたことを紹介。給食食材供給にあたり工夫していることや、悩んでいることなどを発言しました。

年内に10万人分の署名を

 質疑応答の後、実現する会事務局長の菅井仁さん(仙台の子どもと教育をともに考える仙台市民の会)から、「5月中に1万人の署名を集め、年内に10万人の署名を集めたい」「仙台市では38億円で給食の無償化ができる。仙台市にそれだけのやりくりできる財源がある」と行動提起がなされ、無事にスタート集会が成功しました。

(新聞「農民」2023.5.15付)
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2023年5月

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