「農民」記事データベース20230424-1550-19

旬の味


 今年の桜の開花の早さに季節感が崩れ、種を蒔(ま)くのにも妙な思いになります。この夏も酷暑の予報もあり、稲や野菜をどう守れば良いものかと案じてしまいますが、田んぼの作業も本格的に始まりました▼耕作者が減少し、将来が危ぶまれる状況ですが、畦塗り作業のトラクターが行き交う光景はうれしくなります。わが家では、秋にぬかって耕せなかった田んぼの田起こしから始まります▼雪国のため稲わらの分解がネックなのですが、春早くに耕し、代かき前にもう一度耕すことで稲わらの分解も進み、田植え後の稲の生育が良く、田んぼの草もおとなしくなってくれるようです▼お米を食べていただいている皆さんや蔵元さんの声、そして一粒の種からたくましく育ち、秋に実りを与えてくれる稲の力、田んぼ周りの小さな生き物たち、畦草の花たちの姿を妄想し元気が湧いてきます▼しかし、ゲノム編集作物や培養肉、小規模農家軽視の農政など、学び、声を上げ続けなければと自分に言い聞かせる春です。

(蛙)

(新聞「農民」2023.4.24付)
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2023年4月

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