農のこころ丸山美沙夫
種袋振る賑やかに生命の音 中村喜久恵 俳誌『みすゞ』から。「種袋」は、籾種以外の穀物・野菜・草花などの種子を、春の季語としている。それぞれの種袋を取り出して巻き付けの準備をはじめるのも、物を育てる楽しみである。この句から察しられるのは、大きな粒の種物ではなく小さな種粒のようだ。紙袋の中で触れ合う種の音は、まさしく生きている。
(新聞「農民」2023.3.20付)
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[2023年3月]
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