旬の味
飼料価格の暴騰から酪農が成り立たないというニュースを連日のように耳にする。酪農家の卵モドキの自分の考えを述べたい▼まず、この問題は突如として発生した災害的なものなのか。日本は以前から酪農に限らず畜産飼料の海外依存度が極めて高く、カロリーベースの食料自給率を引き上げているのは家畜飼料であった▼円高が永遠に続く前提の下で日本の畜産は規模拡大が行われてきた。餌をすべて国産で維持するには国中の土地を畑に変えてもまだ足りないと言われている。そもそも日本の土地条件として大規模面積を要する飼料用作物は九州、北海道の一部を除いて適していない▼自分が個人的に期待しているのは飼料用米・稲((WCS)である。近年の改良された稲は糖度も高く、収量も多い。海外産の牧草に比べれば時間は取られるし、結局穀物のエネルギーとしての米は不足、それで農家が食べていける体制に移行するにもまだ時間はかかる。しかし、既存の体制の変革なくして日本の農に未来はないだろう。 (T)
(新聞「農民」2023.2.27付)
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[2023年2月]
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