持続化給付金不許可撤回裁判
上田香織さんの訴えを棄却
奈良地裁が不当判決
奈良地方裁判所(寺本佳子裁判長)は2月7日、政府がコロナ対策の一環として進めた持続化給付金の申請を不許可にした決定の撤回を求めて裁判闘争を進めてきた上田香織さんに対して訴えを棄却する不当な判決を下しました。
コロナ禍で収入減少し給付申請
この判決は、持続化給付金の不支給決定以後、約2年近くにわたって裁判闘争を続けてきた原告の上田さんと原告を支援してきた「上田香織さんの持続化給付金不支給撤回を求める裁判闘争を支援する会」(支援する会、代表・森本吉秀奈良県農民連会長)の道理ある主張に全く耳を傾けず、被告である国・経済産業省の責任を免罪するものであり、断じて認めることはできません。上田さんは記者会見で「腹が立って怒りでいっぱいです。一人ではたたかえませんが、みなさんに支えられ控訴してたたかい続けます」ときっぱり。
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記者会見でたたかう決意を述べる上田さん |
上田さんはコロナ禍で収入が減少したため2020年12月23日に持続化給付金の申請を行いました。しかし、明日香村から橿原市に転居したことや、個人名とは別に「まぁまぁ農園」という屋号をもって活動していたこともあって不正請求の疑惑をかけられ、最終的に給付金の不支給決定の通知をうけることになりました。
上田さんは弁護士や農民連と相談し、不支給決定を行った経済産業省を相手に不支給の撤回を求めて奈良地裁に訴えを起こし、11月16日に第1回の口頭弁論が始まり、以後の裁判の中で上田さんが支給要件を満たしていることはこの間の弁論でも明らかになり、裁判の勝利をめざしてたたかってきました。
上田さん・支援する会
高裁勝利へご支援を
同日、「支援する会」も声明を発表し、「上田さんとともに引き続き裁判闘争勝利のためにたたかいます。控訴の決意を固めた上田さんの勝利のために裁判闘争へのご支援をお願いします」と呼びかけました。
(新聞「農民」2023.2.20付)
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