「農民」記事データベース20230213-1540-14

旬の味


 泥沼化する戦争、戦争ができる国に姿を変えようとしているわが国、そして温暖化との関連が言われている各地の大雪大寒波。資材高騰で営農が窮地に追い込まれる▼重たい気持ちを抱えて迎えた2023年も立春を過ぎ、陽光に春を思い元気がわく。雪国の当地だがこの冬は雪が少ない。田んぼの用水がまた足りなくなるのかと気がかり▼奥山の雪解け水の恩恵にあずかって代掻(か)き、田植えができる。以前にはなかった水の心配が頻発するようになった。田植え後に水を張れない、ヒエを抑えるため深水にしたいのに水が足りない。梅雨の雨が足りず酷暑の夏、田んぼの水をかけ流したくてもできない▼農に携わり始めた頃、篤農家の方が「稲のことは稲に聴け」と言われていたのを思い出す。稲のあえぎが聞こえるかのようでわが身も痛くなる。今年はどうなるのだろうか▼それでもがんばろう! と元気になれるのは、食べてくださる皆さん、使ってくださる蔵元さんの一言のお陰です。準備に取りかかろう!

(蛙)

(新聞「農民」2023.2.13付)
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2023年2月

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