食料と農業の未来を考えるシンポ開催
若手農家、消費者が日本の農業を語る
北海道・北見地区協議会
根本・全国連副会長が基調講演
北海道の農民連北見地区協議会は1月28日、全国農民連副会長の根本敬さん(福島県農民連会長)を招いて「食料と農業の未来を考えるシンポジウム」を、訓子府(くんねっぷ)町公民館で行いました。
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食と農の未来について語り合いました |
基調講演を行った根本さんは「大企業のもうけのための農業でいいのか?」と投げかけ、農民連が新たなアプローチ、「アグロエコロジー」を提唱したことを説明。自らも農薬や化学肥料を使わない米作りに取り組み、生産者と消費者が進める「あだたら食農スクールファーム」や、地場農産物を使った学校給食無償化の取り組み、ソーラーシェアリングによる電力自給の実践などを紹介しました。
パネルディスカッションでは、小清水町で新規就農した青年、訓子府町の若手農家、そして北見市の消費者から発言がありました。
農地、住宅、施設の取得が大変だった新規就農者ならでは苦労、3人の子どもの成長が楽しく、妻との会話に垣間見たアイデンティティー(自己同一性)のゆらぎを語る若手農家、消費者として気にかかっている食の安全性など、三者三様の発言でした。
多様性認め合い対話を通じて
根本さんが「一つのやり方が正しいと押しつけるのではなく、多様性・固有性を認め合いながら、対話を通して少しずつ望ましい方向に向かっていくことが大切」と述べたことに、長年の実践に裏付けられた説得力を感じました。
(北海道農民連常任執行委員 和田徹)
(新聞「農民」2023.2.13付)
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