「農民」記事データベース20230213-1540-01

ジェンダー平等を実現し
誰もが生きやすい農村に

農民連女性部第34回総会

関連/院内集会「酪農・畜産の危機は、国民の“食”の危機!」


大軍拡も大増税も許さない

 農民連女性部は1月29日、第34回総会をオンラインで開催し、全国から130人が参加しました。

 午前は、京都大学大学院講師の岩島史さんが、「農業・農山村のジェンダー平等をめざして――農村女性の歩みを振り返り、誰もが生きやすい農村に」をテーマに記念講演しました。

 岩島さんは、戦後の日本の農村女性政策の歴史をひもときながら、今なお農村女性たちが直面している課題を整理。さらに「ジェンダーは女性だけの問題でしょうか?」と問いかけ、「農村にも性的マイノリティーの人もいるし、本家と分家、既婚と非婚、長男と次男など性別以外にも様々な差異がある。“女性”だけでなく、すべての人が生きやすい社会にしていくことが、これからの農業・農村でのジェンダー平等に向けて、求められているのではないでしょうか」と話しました。

 午後の総会では、満川暁代事務局長代行が議案を提案。大軍拡と軍事費倍加に突き進む岸田内閣の動きにも触れて、「女性のおしゃべりは社会を変える大きな力。コロナ禍でも工夫を凝らしてつながりあい、支えあって、家族農業を守り、食料を増産する政治へ、地域から転換させていきましょう」と呼びかけました。

画像
画面ごしにプラカードを掲げてみんなでパチリ

 コロナの中でもつながり強めて

 討論では、各地の女性部から多彩な活動が報告されました。

 宮崎県女性部の崎田ゆかりさんは、「ある女性の酪農家は、乳製品の在庫解消に、酪農家自身がお金を出してバターを買い取っていると話してくれた」と、畜産・酪農危機の現状を発言。

 神奈川県女性部の小島八重子さんは、昨年10月に横浜市で行われた女性相談会に実行委員として参加し、農産物を提供した活動を報告しました。

 福島県女性部の横山真由美さんは、選挙では女性部で女性会員を訪問し、女性のおしゃべりが大きな力になっていることを報告するとともに、岸田内閣が原発政策を転換し、汚染水の海洋放出も行おうとしていることを告発。「原発事故などなかったかのように原発を推進するのは許せない」と語りました。

 福岡県の藤嶋嘉子さんは、新日本婦人の会のみなさんとの食料・農業問題の連続学習会や、“おかわり米”と銘打った米産直の試み、大豆畑トラストなど、県女性部の多彩な活動を「熱気ムンムンですよ!」と元気に発言しました。

 女性部では昨年来、ジェンダー、アグロエコロジー、加工と3つのグループに分かれて活動してきましたが、加工グループから愛知県の原田愛子さんが加工品アンケートの取り組みを報告。「今年はこの結果を生かして、全国で情報交換を進めたい。インスタグラムなどSNSの活用方法も学んでいきたい」と抱負を語りました。

 日本共産党の紙智子参議院議員が録画でメッセージを寄せました。


院内集会
「酪農・畜産の危機は、国民の“食”の危機!
――日本から畜産の灯を消すな!」
 ▼日時 2月14日(火)午後1時30分〜3時30分
 ▼会場 参議院議員会館 講堂 ZOOMも併用します
 ▼内容 鈴木宣弘さん(東京大学大学院教授)あいさつ
     政党からのあいさつ
     酪農家・畜産農家からの訴え
     消費者・市民団体のスピーチ
 ▼共催 一般財団法人「食料安全保障推進財団」
     安全安心の国産牛乳を生産する会
     国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会
     農民運動全国連合会

(新聞「農民」2023.2.13付)
ライン

2023年2月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2023, 農民運動全国連合会