土佐文旦
南国・高知に記録的大雪
昨年は開花期の長雨、登熟期干ばつ
今年は収穫目前に大雪被害
土佐文旦の産地、高知県土佐市では、土佐文旦の収穫が始まったばかりの2022年12月23日、100年に一度というくらいの大雪が降り積もりました。26日には農民連の長谷川敏郎会長が現地を視察しました。
なにしろ温暖な気候の南国、土佐。雪などめったに降りません。しかしこの日はとくに山間部で大雪となり、文旦の木が丸ごと雪の中に埋もれてしまった園地もありました。大きな果実をたくさんつけた枝に重い雪が降り積もり、枝が折れてしまった園地もあります。果実が落下したり、果実の肌が雪焼けする被害も出ています。
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大きな文旦が鈴なりに実った枝に大雪が積もり、折れてしまった木も |
無事だった文旦は“味乗り”充実
ぜひ「食べて応援」お願いします
また園地に入る作業道では雪が凍り、園地の周りの山の雑木や竹、笹が、雪の重さで園地に倒れてきたところも。懸命に作業道を除雪し、文旦の木の雪を下ろし、園に倒れてきた竹や雑木を取り除く作業と並行しながら、なんとか収穫作業を再開しました。
土佐市の文旦産地では、昨年も開花期の長雨や登熟期の干ばつなどで記録的な不作に襲われており、今年は順調に育ってきて豊作の期待も大きかっただけに、生産者は収穫を目前にした大雪被害、そして毎年の異常気象に、心が折れそうな衝撃を受けています。
しかし被害の比較的少ない園地もあり、また大雪を乗り越えた文旦は、かえって着色も向上し、味のりも充実したように思われます。文旦は、農民連のホームページのふるさとネットワークのページでも注文できます。ぜひ多くの「食べて応援」を、よろしくお願いいたします。
(高知・土佐文旦産直協同組合 西森幹展)
(新聞「農民」2023.1.16付)
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