田んぼ作りの経験に
市民・消費者との交流を加えて
農林・京都の会
しめ飾り、わら亀づくり
「国民本位の行政をめざす農林・京都の会」は12月3日、京都市内で恒例の「しめ飾り・わら亀作り」を開催し、会員や地域の方々10数人が参加しました。
もともとは「農林行政に関わる職員が『米の作り方』も知らないのでは…」と始めた「田んぼ作り(田植え・草引き・稲刈り・脱穀)」の番外編の取り組みでした。「わら草履作り」でスタートし、次第に「しめ飾り」「わら亀」「わら鶴」とメニューが増え、目的も田んぼ作りの経験に会員と生産者・一般消費者・民間労働者との交流が加わりました。
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しめ飾り |
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わら亀 |
14回目(15年)になる今年は高齢化や新型コロナの影響もあって講師の確保ができず、しめ飾り・わら亀作りのメニューになりました。
田んぼ作り(滋賀県長浜市)の稲刈りを応援してくれた、田んぼの近くの農家の方は「初めて作った!」と左縄と三本縄に悪戦苦闘しながらもしめ飾りを完成させました。また、「近所の独居高齢者に配る」と多くのしめ飾りを作った人や、「草履を作る!」と今までの参加で覚えたわら草履作りを思い出しながら黙々とほぼ一足を作った人など、参加者それぞれがアドバイスし合いながらの、にぎやかなほほ笑ましいわら細工教室になりました。
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わら細工のようす |
食料・農業考える機会に
田んぼ作りで生産した新米の“おにぎり”や“おはぎ”等での昼食、作業が終わってからの“おでんパーティー”でアルコールも少し入っての楽しい懇親で一日を終わりました。
農政に携わる公務員が生産者や消費者と直に交流し、そこから日本農業・国民の食料を考える貴重な機会ですので、可能な限り続けたいと考えています。
伝統文化を引き継いで
主食である米に関わって、その生産物の一つである稲わらを動力も使わずに草履等を作るという伝統文化に子どもたちが接し、それを受け継いでいくことも大切だと思います。
(農林・京都の会代表表世話人 榎本晶彦)
(新聞「農民」2023.1.9付)
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