「農民」記事データベース20221219-1534-08

第9回

なんてったって!伝統食

継いでいきたい日本の食の会
栗原澄子


季節の主役は大根と柚子

 大根は冬野菜の代表選手です。真っ白なみずみずしい大根。1本手に入れたら、どう使いこなすか工夫が大切です。

 1本全部輪切りにして、昆布を入れた中でゆでておくと料理が楽です。風呂吹き大根でゆでた大根をアツアツ食べたり、翌日は焼き大根にしたり。変化をつければ毎回おいしくいただけます。

 そしてもう一品。正月も近くなってくるこの時期に紹介したいのが、「なます」。黄色く実った柚子(ゆず)をしっかり使えば極上のなますになります。

 江戸時代には100種類もの大根の種類があったそうです。そして食べ方も「大根百珍」の本が出ているくらいで、料理方法も色々です。

 淡白な味の大根に季節の柚子を加えると日本の味を楽しめるのではないでしょうか。


焼き大根と柚子みそだれ

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焼き大根

 材料(4人分)

大根 600グラム
昆布 5センチ角
油 小さじ1
つけ合わせとして大葉または大根の葉のゆでたもの

 作り方

 (1)3センチ厚さの輪切りにして、皮を厚めにむく。切り口の角を面取りし、底になる面に浅い十文字の隠し包丁を入れる。
 (2)鍋に、大根、昆布、かぶるくらいの水を入れる。落としぶたときせぶたをして、弱めの中火にかける。やわらかくなるまで約30分ゆでる。
 (3)大根の葉茎は、ゆでて水にとってしぼり、細かく刻む。
 (4)フライパンに油を温め、強火で大根の両面に焼き色を付ける。
 (5)器に盛り、一つは柚子みそだれで、もう一つは柚子こしょうをつけていただく。

柚子みそだれ

 材料

赤みそ 大さじ1と1/2
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ1
だし汁または酒 大さじ1
柚子皮をおろしたもの 適量

 作り方

 (1)小鍋にみそと砂糖、みりん、だし汁または酒を入れて火にかけ、弱火から中火で練り混ぜる。
 (2)とろりとしてきたら、柚子のすりおろしを加え、さっと火を通したら火を止める。


柚子たっぷり大根なます

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柚子たっぷり大根なます

 材料

大根 中1本(1キロ)
にんじん 4センチ(50グラム)
柚子の皮 1個分
塩 大さじ1
ロースハム 80グラム
甘酢
柚子の搾り汁 150cc
 ※柚子がない場合
 純米酢 1/2カップ
 水 1/3カップ
砂糖 大さじ5
 ※甘さは好みで

 作り方

 (1)大根とにんじんは縦4センチの千切りにする。柚子は皮をそいで千切りにする。
 (2)大根とにんじんに塩を振り、ていねいにもみ、水気を絞る。
 (3)甘酢をかけて混ぜる。混ざったら柚子の皮を入れてさっくり混ぜる。
 (4)わが家流ではこれにロースハムを千切りにして加え、正月用なますとしていただきます。

(新聞「農民」2022.12.19付)
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2022年12月

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