酪農、ヤバイです!
千葉市の酪農家 金谷雅史さん
このままでは食卓から牛乳が消える
貴重な場をいただき、農民連のみなさんには感謝しています。
野村農水大臣、農水省職員の方々へ、「酪農やばいです」と伝えに来ました。酪農家は今日も赤字が増え続けています。
私の家では夏の電気代・燃料代がとんでもなくかかり、運転資金として200万円借りました。年を無事に越せない農家がほとんどです。モチ代も払えないんです。増え続ける借金をしながらも365日休みなく牛乳を搾っています。
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牛をかたわらにスピーチする金谷さん(中央) |
多くの酪農家が「増産せよ」の号令に従って牛舎を建てたり、機械を買ったりしてきて、とても返せる金額ではありません。いつか乳価も子牛も上がるだろうと淡い期待をもっていましたが、希望がみえません。
牛は餌をくれと言ってくる、乳を搾ってくれと言ってくる。モノではなく生きているんです。ボロもうけしたいんじゃない。牛を飼って、普通に暮らしたいだけです。
このままでは継続できる牧場は1割に満たないでしょう。スーパーの棚から牛乳がなくなります。食卓から牛乳が消え、学校給食からも牛乳が消えるでしょう。
関係する業者も壊滅します。獣医、餌屋、酪農ヘルパー、集乳車のドライバー、削蹄(さくてい)士、乳業メーカー……私もよく知るこれらの方々みんなが仕事を失います。
もう一度言います。酪農やばいです。消費者のみなさんも牛乳の消費拡大にどうかご協力ください。
(新聞「農民」2022.12.12付)
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