武力で平和はつくれない
11・3憲法大行動
人間らしく生きられる社会を
文化の日当日、国会を取り囲むように4200人(主催者発表)が集まりました。「武力で平和はつくれない。つなごう憲法をいかす未来へ。11・3憲法大行動」が総がかり実行委員会の主催で開かれました。76年前のこの日に公布された日本国憲法への思いを、様々な立場の市民が語りました。
明るく楽しく不断の努力
落語家で「芸人9条の会」の古今亭菊千代さんは「私たちは芸人として、笑いの中で皆さんと平和について考えないといけない。今まで平和に生きてこられたのは憲法に守られてきたから。憲法12条には『不断の努力』という言葉がある。私たちはいま、憲法を守る努力を明るく楽しく語って、ダメなものはダメだと伝えていかないといけない」と訴えました。
憲法を実践する姿を子どもに見せたい
障害者施設で働き、7歳と3歳の子どもを育てる清水弥生さんは、生存権について示した憲法25条が特に好きな条文だと話し、「今日ここでスピーチすることを決意した理由は、私のように普段人前に立って話すような機会がない者も、こうやって街頭でしゃべって表現できる自由があることを子どもたちに見せたかったから。足元から憲法の理念を実践していきたい」と語りました。
東海大学で憲法学を教える永山茂樹教授は、来月にも岸田政権が発表すると言われている「安保関連3文書」改定について3つの問題を指摘。「1つは、過去に例のない大軍拡予算を正当化する文言を入れる可能性について、これは憲法9条2項に違反している。2つは、専守防衛を否定し、敵基地攻撃能力について述べる文言は9条1項に違反。3つは、沖縄をはじめ南西諸島を基地化・ミサイル配備し、アメリカと一緒に中国を攻撃する作戦を前提とする文言を入れることは、そこに住む国民の人権保障に違反する。私たちの行動で実質改憲を止めよう」と訴えました。
藤原事務局長も訴え
国会周辺を3つのエリアに分けて行った第2部では、農民連本部の藤原麻子事務局長もスピーチしました。「憲法を改悪し戦争する国づくりではなく、憲法を生かし、食料自給率向上を。ミサイルでおなかはいっぱいにならない!戦車で畑は耕せない!」と訴え、食料・農業危機を打開する運動を一緒に進めようと呼びかけました。
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壇上でスピーチする藤原事務局長 |
最後に主催者が行動提起をし、11月30日に東京・日比谷野外音楽堂で行う予定の「安保関連3文書」改定に反対する反戦平和の大集会を成功させよう、と全国に呼びかけました。
第1部では立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組、社民党の国会議員があいさつし、沖縄の風からメッセージが寄せられました。
(新聞「農民」2022.11.14付)
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