「農民」記事データベース20221031-1527-11

旬の味


 以前、生産・加工・販売を農家が行う6次産業化を目指した時期があります。実際にやったところ農産物の生産も余裕がなく作業しているにも関わらずそこに新たな時間を割くことは現実的ではありませんでした▼現在は農産物をそのまま販売するという従来のやり方になりました。今は全てを自分でやることで農家が豊かになるという6次化は本当に豊かになる施策なのか疑問に思っています▼商品開発・販路確保に奮闘するあまり、本来の農家の本分である生産が疎かになっては元も子もありません。自助のみでやる6次化より、他業種の方と連携した形のほうが真の6次化ではないのかと現在は考えています▼最近わが家のこだわりを理解してくれた上で、産品を加工・販売したいと言ってくれる方と出会う機会が多くなりました。ただ販売するのではなく取引先でも農産物の魅力を発信して加工・販売してくれることでお互いにウィンウィンの関係となることが本当の意味での6次産業化なのではないでしょうか。

(K)

(新聞「農民」2022.10.31付)
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2022年10月

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