有明海の養殖ノリが歴史的不作に干拓による海洋環境の変化が要因
漁業者 有明海特措法での救済求める
佐賀県西南部沿岸では、近年、赤潮による養殖ノリの色落ちが問題となっており、とくに2021年度は歴史的とも言える大不作となりました。有明海の赤潮の増加は、諫早湾干拓による海洋環境の変化がその要因として指摘されています。 |
栄養不足で色づきの悪いノリ網(動画から) |
有明海漁民・市民ネットワークは、「赤潮等による漁業被害者等の救済」を定めた有明海特措法による緊急の救済措置を政府に求めましたが、水産庁は「従来の漁業共済や積み立て制度による補てんをすれば、漁業者の収支はほぼ同額になる」として、特措法による追加支援の必要を認めていません。
しかし、救済措置見送りの根拠とした水産庁の調査においても、収支同額で利益が出ない状況です。これでは漁業者は生活費を得ることもできず、資金のかかるノリ養殖の継続は大変困難な状況にあります。
しかも、この調査は5つの漁協支所を平均した数値が判断に使われ、とくに深刻な地域の被害が切り捨てられていることや、事業収入に漁業者の年金が含まれていることなど、数多くの問題が指摘されています。
実際に太良、大浦支所の漁業者から明らかにされたノリ漁収支は、トントンどころか大赤字です。
一体何のための特措法なのか。漁業者を見殺しにする水産庁の姿勢は決して許されません。
そこで有明海漁民・市民ネットワークでは、佐賀県西南部のノリ養殖の厳しい状況や、水産庁の対応の問題点を説明し、現場の漁業者の生の声を多くの人に届けるための動画を作成しました。動画サイトのユーチューブで無料公開しています。ぜひご覧ください。
▼動画視聴はこちらから https://youtu.be/AlRClJUmARE
青森県むつ市 柳谷マサ子 |
[2022年9月]
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