学校給食に100%地元有機米を
北海道食のいのちの会がフォーラム
有機農業は次世代への投資
公共調達の役割の発揮を
「北海道食といのちの会」(代表・久田徳二北大客員教授)は8月6日、学校給食のお米の100%地元有機米を実現するために、全国的に注目されている千葉県いすみ市から、その仕掛け人とも言われている市農林課農業班主査の鮫田晋さんを迎えて「北海道有機給食ファーラム」を札幌市内で開催しました。
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有機給食実現のために討論しました |
鮫田さんは講演の中で「有機農業はゼロからのスタートで、2013年には1軒の農家が協力してくれたけれども、雑草で大変だった。そこで技術的な支援と、価格を保障(1俵2万3千円)して農家経営の選択肢の一つとして有機米の生産拡大を進めた。これは学校給食があったからこそできた」と振り返りました。
さらに、「その6年後には100%有機米を給食に供給できた。農家を支えるために、給食費を上げるかなどの議論もあったが、差額を市の財源でまかなうことになった。有機農業は次世代への投資で、そのためには公共調達が必要だ」と強調しました。
有機農産物給食は世界の流れに
パネルディスカッションでは、鮫田さんを囲んで、道農政部の長山由起夫さん、安平町役場の上岡敦さん、たどし認定こども園かぜっこ(深川市)調理師の高橋美妃さん、道有機農協組合長・小路健男さん、新篠津村の有機農家・大塚裕樹さんが、それぞれの鮫田さんの講演の感想、有機農業の思いを久田代表の進行で出し合いました。
最後に、鮫田さんは「有機農業は地球のためにやらなければならないし、学校給食に有機農産物を提供することは世界の流れになっている。目標を持って取り組むことが大事だ」と訴えました。
(新聞「農民」2022.8.29付)
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