肥料と農薬の学習会ひらく
肥料の情勢・効果など
肥料会社を講師に迎え
秋田県農民連
今年から共同購入へ
秋田県農民連は7月27日、秋田市内で肥料農薬学習会を開催し、23人が参加しました。今年から肥料・農薬の共同購入を始めることになった株式会社東北日紅から講師を招いて行われました。
はじめに県農民連の小林秀彦委員長があいさつ。「ロシア・プーチン大統領によるウクライナ侵略、円安などの影響であらゆるものが値上がりし、逆に米価は下がる一方です。今日の学習会が会員の力になればと期待しています」と述べました。
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開会あいさつをする小林委員長 |
肥料・原料の情勢について、肥料のほとんどが中国などの外国からで、円安、海上運賃の高騰で秋肥がJAで約2倍になるとの説明がありました。会員から「肥料の質がよいのはわかるが、価格を少しでも安くしてもらいたい」との声が出されました。
最近、被覆肥料のプラスチック殻が問題となっていますが、会社からは、水田の微生物に分解される硫黄被覆肥料が紹介されました。
斑点米、カメムシ防除の殺虫剤については、会員からネオニコチノイド系農薬の環境への影響について質問が出され、「安心して使用できる殺虫剤等を提供してもらいたい」との要望もありました。
除草剤の使用については、「その除草剤がどの雑草に効果があるのかをよく見極めて使用してほしい」と説明。農薬散布ボートを使っての防除で、「フロアボート」に水を混入しての散布は「効果が劣るのでやめてもらいたい」との要請がありました。
米情勢と2022年産米価の見通しについて、東北日紅の佐藤祐一・営業本部長から、「主食用米需要量は減少傾向、販売価格が低下傾向にあり、飼料用米等の作付け面積の増加などで1俵1000円程度の上昇になるのではないか」との説明がありました。
最後に、佐々木一郎副委員長からの「今日の学習会は大変参考になりました。これをきっかけにどの単組も肥料・農薬の共同購入に取り組んでほしい」との閉会あいさつで締めくくりました。
(新聞「農民」2022.8.29付)
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