「農民」記事データベース20220801-1515-04

食料と命守る道へ転換を

あいち食農健が総会
自給率署名さらに大きく


 あいち食農健(日本の食糧・農業・健康を考える愛知の会)は6月4日、総会を開催しました。

 総会では愛労連を代表して顧問の知崎広二さんが「国連はロシアのウクライナ侵略が発展途上国などに食料危機を招くと警鐘を鳴らし、国連憲章違反の戦争をただちに終息することを求めている。日本では食料の海外買い付けができない『買い負け』が発生している。いまこそ食料安全保障を確立し、国民の食料といのちを守る道へ転換することが求められる」とあいさつしました。

 ナタネの定植と収穫を体験して

 食農健の土井照雄さんは「今年、豊明の菜種の収量は異常気象などで半減した。農薬は19年間一滴も使っていない。小規模で愛情をかけるから農薬を使用していない」と述べました。菜の花支援グループの鈴木徳彦さんは「農業で健康を回復した経験もあり、子ども、家族に呼びかけたところ畑に多数集まった。中には農業に関心をもつ中学生もいて、農業の未来は明るい」と発言。西尾食健連の代表は「毎年12月ごろにナタネ苗の定植を、7月ごろに小学生とともに収穫作業を行っている。この取り組みは15年ほど続いて、ヤマに積んだナタネを思い切りたたき、ストレス発散に。また物珍しさにいつも子どもの目が集中するのが唐箕かけ。選別された黒いダイヤ(ナタネ)はすべすべしている」と語りました。

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小学生とともに西尾ナタネの収穫作業=6月18日

 新日本婦人の会愛知県本部の代表は「ロシアの侵略は許せない、各地で対話、宣伝を行っている」と語り、農民連の中島義雄さんは「1万円を切る米価、肥料・燃料の高騰、水田活用交付金のカット、明治用水の農業用の後回しなどどこまで農家をいじめるのか。生活は苦しくなるばかりだが、消費者においしいと言われるのが励みだ」と述べました。

 岡崎の中根友治さんは「わが家では、3月のもみまき作業から、田植え、収穫作業まで子どもや孫が大活躍する。これが一番大切な家族農業の原点で、国産農産物を増やし、地産地消を進める」と語りました。

 食料品値上げで低所得層は打撃

 総会では、食料を外国まかせにしてきた自民党農政のツケが、ロシアの侵略戦争を機に食料危機を一気に表面化させたこと、日本では食料品1万品目以上の値上げラッシュなどで低所得者層ほど大きな打撃となっていることなどを共通認識とし、今後の運動の強化を確認しました。

 さらに、全国食健連が提起した「食料の増産、自給率の向上署名」について、愛知でも運動を強めることを確認しました。

(新聞「農民」2022.8.1付)
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2022年8月

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