物価高が女性の暮らしを直撃
「1日2食に減らした」
女性による女性のための相談会
初めて行政と連携して開催
「女性による女性のための相談会」が7月1、2の両日、東京・文京区で開催され、コロナ禍で生活が困窮するなどさまざまな困難を抱える女性たちの相談を受け付けたほか、食料や生理用品など女性向けの生活必需品を配布しました。
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農産物を前に笑顔のボランティアの皆さん |
今回の相談会は、女性を支援するために行政と民間団体が協力すると定めた「困難な問題を抱える女性支援法」が5月に成立して以降、初めての開催となり、文京区が会場を提供するなど、初めて行政との連携で実施されました。
相談会では2日間で100件弱の相談が寄せられました。1日目は平日だったこともあり、離婚や別居、家庭内暴力など家族に関する相談が数多くありました。なかには「夫から生活費をもらえず、住む所や仕事があっても生活が苦しい。経済的余裕がない」といった「経済的DV」の相談も寄せられています。
また最近の物価高の影響による深刻なダメージを訴える声も目立ち、「生活保護を受けているが、物価高で一日2食に減らした」「障害者年金が下がり、猛暑でもクーラーをガマンしている」など、切実な訴えが相次ぎました。
女性は労働問題や家庭内不和を抱えていても、そうした悩みや苦しみを安心して相談できる場は限られています。この相談会ではじっくりと女性たちの話を聞くことを大切にしており、相談した女性たちからは、「親身に話を聞いてもらえて生きる勇気になった」「一緒に考えてくれて助かった」という声が数多く寄せられています。
農民連は、今回も女性部を中心に、お米や数多くの野菜、みそ、梅干し、沖縄のパイナップルやマンゴー、観葉植物、生花などを提供しました。
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生産者の皆さんを写真で紹介 |
「非正規雇用を雇い止めになった」という、ある若い女性は、「前回いただいた野菜と梅干しが本当においしくて、家族も大喜びで、助かりました」と再来場。「農産物が安いということは、じつは生産者の皆さんの労働が正当に報われていないということ。自分自身が労賃を値切られて働く弱い立場になって、生産者の皆さんの苦労を、実感を持って考えるようになった」と、話してくれました。
(新聞「農民」2022.7.25付)
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