福岡・みのう農民組合
新婦人と田植え交流会
産直への信頼と期待に決意新たに
福岡県の、みのう農民組合は7月3日、うきは市で新日本婦人の会久留米支部と共催の田植え交流会を開催しました。当日は台風4号が近づいていたため雨の前の曇り空、まさに田植えには絶好の日和となり、親子およそ30人で田植えをしました。
食料増産のぼり旗はためく田んぼで
「食料増産、自給率向上」ののぼり旗がはためく田んぼで皆並んで苗を植えました。
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みんなで一列に並んで田植え |
「あの赤いのは何ですか?」「それはジャンボタニシの卵だよ」「えー! すごい色だね」と生き物にも興味津々。植え方を教わりながら、「冷たい水が気持ちいい!」と歓声をあげながら親子で苗を植え、側溝に流れるきれいな水で足を洗いました。
「このあたりの田んぼにひいている水は、近くの名水100選にも選ばれている清水寺の湧水と同じ、遠く阿蘇から流れてきています。阿蘇の湧水と同じミネラル水です。だから私たちの食べるお米はおいしいのです」と今回のほ場主、田植え指導の佐々木國義さんが説明しました。
竹筒そうめん流し上手にすくい舌鼓
田植え後は竹筒で作ったそうめん流し、やはり同じミネラル湧水を流す、冷えたそうめんを上手にすくい舌鼓を打ちました。その後、新婦人の参加者と生産者の交流会で、子どもたち、若い保護者の方たちの素朴な疑問に生産者が答えていきました。
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生産現場のことなどを学び合いました |
「お米作りの苦労は?」の質問に、「作ることに苦労はありません。お米作りは楽しい。自然災害や害虫、ジャンボタニシとのたたかいなどはありますが、何事も長年やっていけばやり方次第で上手に付き合えることはあります」。
「お米の買取価格が以前に比べて下がっていると聞きますが、どれくらい?」「お米の買取価格は以前の半分、今では作るほど赤字という状態です。一番大変なことは、お米だけでは生活ができなくなっていること。それでも米作りが好きだから続けていきます。しかし、後継者がいても、自分の息子に米作りを勧められない状態です」という現実的な話も現場の声として伝えていきました。
「自慢の良いお米を作るので、パンや麺類もおいしいけれど、皆さんもっともっとお米を食べてください」「今日植えた苗で、今度は秋の稲刈りを楽しみにしています」という声もありました。
生産現場見にきて意見交換の機会を
生産の現場を見てもらう、また幅広い世代間での意見交換ができる絶好の機会を与えていただけることは、新婦人との長年のつながりがあって叶うことです。産直への信頼と期待に応えていこうとの決意を新たにしました。
(福岡・みのう農民組合 坂本恵子)
(新聞「農民」2022.7.25付)
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