「農民」記事データベース20220606-1507-12

旬の味


 コロナ禍で2年間中止となっていた春の消防団の行事が今年は全て開催されている。わが村の消防団は春が忙しく各分団対抗で行われる規律訓練では、ポンプ操法の練習を含めれば1カ月ほど毎晩練習に時間がとられている。近年は若い団員が家庭と仕事の兼ね合いで参加に四苦八苦する様子がよく見て取れる▼改めて再開した今、本当にこれらの行事が必要なのか疑問。特に規律訓練は指揮者の号令に従って定められた行進を行う競技だが、火事現場においてその動作が役に立つということはなく、時代錯誤の軍隊のまね事といっても過言ではない▼そのようなものに時間を費やすのであれば、競技を廃止し、毎晩の練習の負担を減らし、休日にのみ実践的な消火訓練を増やした方が防災に役立つと強く感じる▼ただ消防団は地域の防災にとって不可欠であり、自身にとっても地域の人脈作り、信頼の獲得と長い目で見ても有意義な活動だと思う。だからこそ時代に即したより参加しやすいものへと変化していってほしい。

(K)

(新聞「農民」2022.6.6付)
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2022年6月

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