「農民」記事データベース20220530-1506-09

「わたしの田んぼ」田植え交流会

千葉
多古町旬の味産直センター


新婦人神奈川から
オンラインで150人参加

 昨年に続いてオンラインでの取り組みとなった、千葉県・多古町旬の味産直センターの市民農園「わたしの田んぼ」田植え交流会が4月29日に開催されました。今年も新日本婦人の会神奈川の皆さんが52カ所の会場から参加され、合計の参加者は約150人でした。田んぼからの中継やソーラーシェアリング畑の様子、産直クイズなどの企画を楽しんでいただきました。

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田んぼから中継しました

 田植え直後の田んぼの様子もリアルに

 最初の中継は、産直センターの交流施設「しんのみくうかん」の田んぼからです。田植えをしたばかりの田を背に、生産者の角崎康滋さんは、今のお米の状況を「コロナでお米需要が減少したのに、ミニマム・アクセス米は相変わらず毎年77万トン輸入されている」と報告し、国の米政策の矛盾を指摘。米ぬかや魚粉、油かすなどが主体の有機質肥料で育てられた、おいしい私の田んぼ米への変わらぬ応援をお願いしました。

 続いて、「おいしいお米ができるまで」の動画で解説しました。

 持続可能な農業とは

 次に、小麦生産者が、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の畑からSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを説明。麦トラストの麦を生産している寺本利幸さんの畑では、大豆や麦を栽培しながら、その畑の上で太陽光発電をしています。

 もともと調理師をしてきた寺本さんは、実家の大豆・麦の生産を継いで、食材を作る仕事を始めました。小麦粉に続いて、今年は大麦粉の栽培も開始したことなどを報告。海外から穀物が入らない中、国産麦農家を応援していこう、と呼びかけました。

 気候危機による影響は?

 また、参加者から事前に寄せられた様々な質問に生産者が答えました。

 「気候危機による影響はあるのか?」との質問に、米作り後継者の菅沢直人さんは「大雨で田んぼが増水し、川魚が田んぼを荒らします」と述べ、有限会社「ゆうファーム」の境野心作さんは「種まきから収穫までの日数が変わってきています」と答えました。野菜農家の角崎真琴さんは「極端な気温の変化に影響を受けています」と語り、肉産直の五十嵐順一さん(神奈川農畜産物供給センター)は「豚が夏バテして太りません」と応じました。

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参加者からの質問に答えました

 産直運動についての理解が深まりました

 参加された相模原中央支部から参加者の感想を紹介したニュースが届きました。「クイズでは、全問正解者がひとり。事前注文で届いていた産直品のセットも、それぞれ持ち帰り、楽しく交流できました。産地にはなかなか行かれないけど、産直運動についても理解も深まりました」

 「私たちの生活に欠かせない食べ物。日々ご苦労なさっている姿や発言に、考えさせられる内容でした。国内の自給率を上げるためにも、私たちも考えなければと思いました」

 今後は、ぜひ産地での交流・学習を実現できればと願っています。

(千葉・多古町旬の味産直センター 小林由紀夫)

(新聞「農民」2022.5.30付)
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2022年5月

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