「農民」記事データベース20220530-1506-03

最高裁

生業(なりわい)訴訟など4裁判
6月17日に判決言い渡し

福島原発事故


愛媛訴訟最終弁論

子どもがあきらめず、希望を持てる社会に
――原告の渡部寛志さん

 福島第一原発事故で各地に避難した人たちが、国と東京電力の事故責任を問い、訴訟を起こしています。今、最高裁では4つの裁判(千葉、群馬、生業、愛媛)がたたかわれており、6月17日には判決が言い渡されます。国の責任を問う裁判では初めての最高裁判決です。

 5月16日には、4裁判で最後となる愛媛避難者訴訟の口頭弁論が行われ、原告で農民連会員の渡部寛志さんが意見陳述しました。

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口頭弁論後の集会で報告する渡部寛志さん(中央)

 渡部さんは「原発事故で『普通の暮らし』は壊され、子どもたちにとって元の暮らしに戻れない『生き地獄』。多くの人にとって取り返しのつかない事態を事故は生みました」と避難者の声を紹介。「一日でも早く、ひとりでも多くの人が前を向いて歩きだせるよう、痛みを受けた子どもたちの思いをくじかぬような判断を」と訴えました。

 弁論後の報告集会で渡部さんは「最高裁に来るまでに、事故から11年、提訴から8年と長い時間がかかっています。いい判決が出て、国が謝罪して、子どもたちが希望をもって夢を語れるような社会につながっていけばいいなと思います」と話していました。

(新聞「農民」2022.5.30付)
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2022年5月

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