「農民」記事データベース20220523-1505-11

故郷への思いが生んだ
そば焼酎「鶴形こまち」

できあがりました

秋田・能代
まろやか 香り豊か

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画像  秋田県能代市鶴形産のソバと、「あきたこまち」を使用したそば焼酎「鶴形こまち」がこのほど完成、商品化しました。

 同地域では、江戸時代からソバ栽培が盛んで、20年ほど前からは、ソバ栽培で転作田の荒廃を防止し、地域農業を活性化しようと、70人の農家で「鶴形そば生産組合」を設立。現在では80ヘクタールに及ぶ畑で、56トンものソバをつくっています。

 またそばの加工、販売にも本格的に取り組んでいこうと、「鶴形そば製造加工会社」をたちあげ、女性たちがそば製造や、地域イベントでの手打ちそば体験の指導などで大活躍しています。

 そば粉100%の手打ちそばは、県外からも注文が寄せられるほどの人気を得ていますが、新型コロナ禍の影響で国産ソバの需要が鈍ったこともあり、2020年頃から秋田県醗酵工業(湯沢市)酒造会社とそば焼酎の開発に取り組んできました。

 焼酎は、応援してくださる地域の皆さんへの恩返しの思いも込めて、原材料のソバのむき実1トンも、「あきたこまち」500キロも鶴形産で造りました。約2700本ができあがり、さっそく「まろやかで、香りが豊か」と、売れ行きも好調です。

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そば加工には女性たちが大活躍

 折しも水田活用交付金の見直しが国から打ち出されていますが、強行されれば鶴形のソバ作りにも大打撃になります。農民連の「ものをつくってこそ農民。農家とともにさまざまな要求に挑戦しよう」という方針があればこそ、こうした地域でのもの作りや、加工の取り組みへと発展させることができたと思っています。

(秋田県農民連会長 小林秀彦)

 ▼「鶴形こまち」1本(720ミリリットル入り)1320円。問い合わせは、鶴形そば製造加工株式会社(電話0185・58・3920)へ。


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三重県大台町 成田千恵子

(新聞「農民」2022.5.23付)
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2022年5月

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