「農民」記事データベース20220523-1505-05

女性による女性のための相談会

“報告と政策提言”を発表

ジェンダーの視点で公的支援拡充を


 昨年3月以降、4回にわたって開催された「女性による女性のための相談会」の実行委員会が、相談に寄せられた声を分析し、必要とされている制度や政策を提言にまとめ、発表しました。

 今回の政策提言では、中高年の単身女性、生活保護、住まい、一人親家庭、女性の健康、労働政策の視点から、女性たちに必要とされている支援策が具体的に提起されています。

 コロナ禍が長期化するなかで、昨年末と今年初めの相談会ではとくに働き盛りの中高年の単身女性の相談が多く、政策提言ではその背景として、「構造的な性差別が解消していない。パートや非正規公務職など、女性が大半を占める雇用形態の低賃金、労務管理など、一見、性中立的なしくみが、実際には女性への不利益となっている」と指摘。

 こうした状況を変えていくには、「女性の困窮を男性や夫によって支えさせるのではなく、女性が自立できるよう賃金格差や、公的支援の拡充が必要」と提言しました。

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農民連の提供した切り花はたいへん喜ばれました

 4月20日に国会で行われた発表集会では、農民連女性部事務局長の藤原麻子さんが、食の分野について報告。多くの女性や子どもたちが食料不足に直面している現状や、農家も農産物価格の下落のなかで支援に取り組んでいることなどを語るとともに、「でも自助・共助ではもう限界。民間任せにせず、欧米各国では当たり前に行われている行政による支援制度の確立を」と訴えました。

(新聞「農民」2022.5.23付)
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2022年5月

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