「農民」記事データベース20220516-1504-10

旬の味


 ウクライナとロシア、本当にロシアは侵略を1日も早く止めてほしい。国や人の思いが戦争によって二極化する世界。制裁で果たしてロシアが戦争をやめる日が来るのだろうかとも思う▼もうすぐ田植えのシーズン。いつもなら聞こえる畔の草刈りの音があまり聞こえない。近隣の田は一昨年からウンカの甚大な被害に見舞われ、大陸から飛んでくるウンカが近くの草で越冬してはならぬと、除草剤を畔に散布する人が増えた▼結果、茶色の畔ばかりが目立つ。ウンカがなぜ飛んでくるのか。天敵はいないのか。被害に対する補償はないのか。あれこれと模索する余裕も時間もなく農業に補償もないこの国では農薬や除草剤に頼るしかないのだろうか▼虫も人もウイルスや細菌も、ありとあらゆる生物は、この地球上で何とかして自分の居場所を確保して子孫を反映させたいのだろう。そんな個性豊かな生物同士、ただ一つの地球上で共存していけるような方法を、日々模索するための時間と余裕をもって土と対じしたい。

(恵)

(新聞「農民」2022.5.16付)
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2022年5月

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