「農民」記事データベース20220502-1503-09

大矢野有機農産物供給センター

新しい集出荷貯蔵施設完成

農事組合法人として30周年迎え
熊本・上天草

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多くの取引先と組合員に支えられ
健康に農業を続けられた

 私たち「大矢野有機農産物供給センター」(熊本県上天草市)は農事組合法人として30周年を迎えることができ、新たな集出荷貯蔵施設を建築することができたのは多くの取引先と組合員のご尽力のお陰と思います。

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新選果機にスイッチを入れます

 発足当時売れず先行きも不安に

 1984年に「食べる側の健康」と「作る自らの健康」を守り、健康に農業を続けることを約束し7人の柑橘(かんきつ)生産者で大矢野有機の会を発足しました。

 発足当時は、ミカンが売れず、廃棄処分したり先行きも不安でしたが、87年に東都生協と出会い、組織も活性化し、多くの仲間が増え、30人を超えることとなりました。

 90年に維和島の高台に集荷所兼事務所と独自のボカシ肥料工場を建設し、92年に今の「農事組合法人大矢野有機農産物供給センター」を設立しました。

 生産量も増え手狭になって

 維和島の高台にあった旧施設は、国道まで10キロメートルと離れ、山道を通る必要があり、近年は特に物流の課題が目立ってきました。建物も築30年を超えて老朽化し、組合員も生産量も増え、手狭になってきていました。前任の理事長のときから組織の高齢化と後継者不足を考えると利便性の良い方に移転し、新たな仲間づくりの運動をしていくことが大事になっていきます。

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新しい集出荷貯蔵施設

予冷庫と光センサーの選果機を導入

 3年をかけて新たな拠点に

 内田光男現理事長に引き継がれ、約3年を掛け新たな拠点となる集出荷貯蔵施設を大矢野町中地区に整備しました。コロナ禍ではありましたが、4月9日、多くの取引先と組合員参加により落成式を開催しました。新施設は国道266号まで約2キロの県道沿い。約2500平方メートルの敷地に木造平屋の集出荷棟(492平方メートル)と事務所棟(255平方メートル)の計2棟を新築。新たに予冷庫と光センサーの選果機を導入しました。土地購入から基盤整備を含めて総事業費は2億3000万円です。

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参加者で新施設を祝いました

 今回、多くの方にご尽力頂き、素晴らしい集出荷貯蔵施設を建設することができました。地域農業と共に支えあい、有機農業の素晴らしさを伝えていきたいと思います。

(熊本・大矢野有機農産物供給センター専務 松田浩二)


 新たな気持ちと夢詰まった施設

  内田理事長の話

 新たな気持ちと大きな夢の詰まった新センターです。100年続く姿を想像して、まだまだ現役としてみかんづくりと晩酌を楽しみます。

 私には後継者はいませんが、みかん畑を荒らさないように2人でがんばり、みかん作りをしたいという方のために働き続けます。

 仲間づくりと新たな出会いと

  益田誠一郎青壮年部長の話

 青壮年部員も10人です。今後は仲間づくりと新たな出会いが多くなること期待しています。未来の食料を支える人集まれ。もうかる農業について語り合っていきましょう。


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三重県大台町 成田千恵子

(新聞「農民」2022.5.2付)
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2022年5月

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