「農民」記事データベース20220502-1503-07

農家のための
税金コーナー
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経費漏れなどに気づいたら
更正の請求書を活用しよう

 確定申告を行う際には、昨年の記帳簿と見比べながら作成しますが、「あれ!昨年の記帳簿の経費が漏れている」と気づく時があります。その時は「更正の請求書」を使って税務署へ更正を行うことができます。

 2011年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について、更正の請求ができる期間が法定申告期限から原則として5年に延長されました。

 更正の請求では、漏れていた経費を証明すれば簡単に行えます。そうすることで、所得税・住民税・国保税などの払いすぎた税金を還付することができます。

 また、消費税も同様で「消費税更正申告書」を活用すれば、更正することができます。

 宮崎県農民連に、昨年まで役場で申告されていた方が相談に来られました。過去の申告書を見させてもらうと、「18年は母・弟・弟の妻が扶養漏れ」「20年は経費漏れ」がありましたので、更正の請求を税務署に行いました。

 更正の請求は、約1〜8週間くらいで税務署から通知が来ます。

 また、更正したい年度の所得税がゼロだった場合には、役場で住民税の更正を行うことができます。

 役場で申告されている方には、白色専従者控除を行わずに扶養控除で申告されている農家を見かけます。白色専従者控除は、確定申告の際に選択するために、「更正の請求書」で専従者控除に変更することはできませんので、ご注意ください。

(宮崎県農民連 来住誠太郎)

(新聞「農民」2022.5.2付)
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2022年5月

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