旬の味
雪国の当地も大地が顔を出し、白鳥たちも北国へ飛び立ち今年の農作業が始まりました。昨秋の種もみの温湯処理をして浸漬。残雪の山にキツネが現れる頃種をまく。桜の咲く頃にはほ場で精を出す人々の活気▼新参者の農民の我も山端に沈む大きな太陽が包み込む光を浴び一日の農作業の疲れも忘れ、自然と共にある暮らしに幸せを感じる日々でした。時を経てそんな農村の姿は一変しました▼不当な米価。家族農業を軽視し、大規模のスマート農業にシフトさせようとする行政。平地でも目につくようになった耕作放棄地。わが県でも種苗条例制定に向けて動き出し、奨励品種の優良な種苗の安定供給を促進するという。仲間で喜びあった▼だがそれは競争力を高めブランド化を推進するのが目的と唱われています。企業との契約による稲作も奨励されています。「工業型大規模農業、ビジネスとしての農業」への警鐘を鳴らし、自然と共生する社会の実現を訴えた方の文章に接し、思いを新たにした春です。 (蛙)
(新聞「農民」2022.4.11付)
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[2022年4月]
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