「農民」記事データベース20220404-1499-09

旬の味


 4月から国民年金の支給額が2年続けて減額になります。昨年比、夫婦で年間約6240円減となり、「問題になる額ではない」、「重大なことだ」と思いは分かれますが、今後、増額は期待できません▼私と妻は50歳代の頃、「子どもたちが自立したら、老後のために60歳頃から毎年少しでも蓄えよう。75歳位までは農業ができるのでは」と話し合っていました▼しかし私が60歳のときに事故に遭遇し、農作業ができなくなりました。妻が農業を続けてきたのですが、雇用費など支出が増加。妻は体力、気力ともに無理が重なり、近年栽培面積を縮小し、蓄えができる状態ではありません▼65歳から私は障害者年金、妻は国民年金を受給していますが、年金収入だけでは生活できません。老後の生活が国民年金だけの若い農業従事者は、「現在は毎日の生活に追われ、老後のことなど考える余裕はない」と思いますが、老いは避けられません。政治の変革と同時に、老後の生活設計を若いときから考えておく必要があると思います。

(よ)

(新聞「農民」2022.4.4付)
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2022年4月

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