旬の味
人にも牛にも我慢の季節となるのが冬である。野には草がなくなり、餌は朝夕の2回給与の牧草と、山を開拓する際に切り倒す木や竹の葉のみとなる。雪の降る夜でも牛は身を寄せ合い、山の風の当たらない場所を探して暖を取る▼日中に倒木で焚(た)き火をしてやると、皆でぞろぞろと集まってきて焚き火を囲みながら葉を食べる。足りない餌は購入した乾草とHCL(飼料用稲)でまかなう。春先には種をまき、牧草地に転換する。荒れた山は少しずつ綺麗な牧草地となる▼これらは大変な作業ではあるが、牛歩の歩みで、しっかりと一歩一歩を踏みしめながら前進することが肝心だと思う。今年に入り、無事3頭の和牛子牛が産まれ、牛乳製造のためのプラントを併設した自宅も建てることができた▼今後は事業費を借り入れ、5年をめどに乳製造業を本格的に始動する予定だ。コロナ禍で安心・安全な飲・食料を求める声がいっそう強く聞かれるようになった昨今、期待に応えられるものをつくっていきたい。 (T)
(新聞「農民」2022.2.14付)
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[2022年2月]
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