北海道
インボイス中止へ
道内13の市町村議会で意見書採択
自治体での意見書採択進めよう
消費税廃止北海道各界連絡会(北海道各界連)は、道内179市町村議会に対して、9月の定例議会での採択めざして「インボイス制度の導入中止をもとめる意見書」を提出する取り組みを進めてきました。それと併せて、消費税インボイス制度の実施中止を求める団体請願と個人署名にも取り組みました。
その結果、11月11日現在、13の市町村議会で意見書が採択されました。まだ少数とはいえ、いくつかの議会で、住民の暮らしを守る立場で意見書を採択したことは、これからの運動を進めるうえで私たちの大きな励ましとなっています。
意見書の取り扱いについて、多くの議会では、「郵送や町外団体、個人は受け付けない」「意見書は議会の総意として全会一致が原則」「核兵器廃止など国際問題は地方議会になじまない」などという理由で拒否され、採択までの道のりは決して平たんではありません。会派協議で合意できなければ、一歩も前に進まない市議会も少なくありません。町村議会では、議会運営委員会で合意できなければ、本会議に提案されません。住民の暮らしを守り、国の悪政に反対するような意見書は、議会での採択が難しいルールがつくられているのが、現在の地方議会の到達点と言えます。一方で、函館市議会など、本会議で採択の可否を問う議会もあります。
会派を超えて中止の声を
いくつかの議会では、「オール保守」にもかかわらず、インボイス導入中止の意見書が採択されました。訓子府町議会では、農民連会員でもある日本共産党議員が、他の議員と共同して提案し採択され、保守の議員からの賛同を得て、採択にこぎつけた議会もありました。
インボイスのことが良く分からないために、採択されなかったところもあり、こちら側も丁寧な説明、理解を促す取り組みが求められています。地方議会でも、自民党系議員、公明党議員は「インボイスで益税がなくなる」と、業者の実態を無視した理由で反対したところも少なくありません。
岩見沢市議会は、「インボイス中止をもとめる意見書」は会派協議で合意できませんでしたが、地元のシルバー人材センターからの「インボイスは死活問題なので事業運営の措置をもとめる」意見書が採択されました。
各団体からも反対の声
同時に取り組んだ団体請願署名は329団体から賛同を得ました。広範囲な団体請願の取り組みも初めてでしたが、要請文だけで賛同してくれた7つの農協、農業団体がありました。
今回の取り組みで、自公政権の支持基盤になっている団体にも働き掛けを強め、さらに一回り、二回りと運動の輪を広げ、中止に追い込む運動とたたかいを進めていく決意です。
(北海道農民連書記長 富沢修一)
(新聞「農民」2021.12.6付)
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