コロナ禍を乗り越え
憲法が生きる社会へ
=働く女性の中央集会=
「コロナ禍を乗り越え、憲法が生きる社会を実現しよう! ジェンダー平等、均等待遇、ハラスメント根絶 いのち・くらし・平和まもる女性の共同を」をスローガンに掲げた「第66回はたらく女性の中央集会」が10月23、24の両日、オンライン併用で東京都内で開催され、多くの女性たちが集いました。
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新型コロナ対策もしっかりして久しぶりに女性たちが集いました |
1日目は、「コロナ禍でみえた女性たちの現状」など3つの分科会と2つの見学分科会が行われ、2日目は全体会が行われました。
第1分科会「知って守ろう 女性の身体、女性の権利〜自分のからだのこと、わかっていますか〜」には千葉県農民連女性部の山崎正子さんが、第2分科会「コロナ禍でみえた女性たちの現状」には茨城県農民連女性部の久保幸子さん(県西農民センター事務局員)が参加し、発言しました。2人の発言要旨と参加報告を紹介します。
自分の体を大切に
選択肢狭い農村の医療
第1分科会での発言から
千葉県農民連女性部 山崎正子さん
私は養豚を始めて35年になります。夫と協力して4人の子育てをし、農業を続けてきました。
農作業は体力を使う仕事で、膝、腰などの痛みを抱えながら働く農業女性は多いです。鍼(はり)やマッサージの治療院を利用している人もいます。千葉県農民連女性部では、農業を続けていくことで元気を保つとともに、タオル体操や笑いヨガ、自彊術(じきょうじゅつ、体操の一種)など、元気が出ることもみんなで探しながらがんばっています。
(参加しての感想)
分科会では、四季レディースクリニック院長の江夏亜希子さんのお話を聞きました。お話を聞いて一番印象に残ったのは、「女性は年齢によって体調が大きく変化していく。相談しやすいかかりつけの婦人科医をみつけておくと安心」という言葉でした。
私自身は漢方で更年期を過ごしていますが、農村などでは産婦人科の病院もそう多くはなく、「自分に合うかかりつけ医」を選ぶのも難しいのが正直なところです。
女性の皆さん、まずは自分自身の体を大切にしていこう! 気になったら放っておかないで! 後回しにしないで! 検診を受けましょう!
コロナ禍で米価暴落、
食料自給率向上は急務
第2分科会での発言から
茨城県農民連女性部 久保 幸子さん
ここ数年来、生産費を大幅に下回る米価が続いており、コロナ禍によるさらなる米価の暴落で、農家からは生産し続けることができないと悲痛な声があがっています。
私の地域では、野菜も暖かい天候が続いたことで葉物野菜が過剰となり、いわゆる“豊作貧乏”という状況です。1箱200〜300円。箱代にもなりません。
昨年からのコロナ禍では、農民連の仲間をはじめ全国各地の農家から農作物の提供などの支援活動が取り組まれています。わたしたち農民連女性部が関わった女性相談会やおとな食堂への物資の支援では、物資に添えられた一言メッセージなどにも「おなかだけではなく、心も満たしてほしい」という女性ならではの細やかな思いが表れ、切り花なども支援物資として並びました。
コロナの世界的まん延で、穀物など農産物の輸出制限をかける国が続出し、食料自給率37%の日本にとってはますます食料自給率向上の必要性が問われています。国民のいのち、健康、暮らし、食を守るために、皆さんとともに今後ともがんばっていきたいと思います。
(新聞「農民」2021.11.8付)
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