「農民」記事データベース20211025-1478-06

農のこころ

丸山美沙夫


 新米の泡ふく音や炊飯器

         黒谷博楽子

 俳誌『俳句人』から。新米が採れると、早速に子や孫たちに送る。自宅で食べるのはそれからだ。農家では不作に備えて、自家用の保有米は十分に確保して置く。まずは新米を炊き、ご先祖に供えてから食べる。いま炊飯器で炊ける音と匂いが部屋中に広がる。無事に収穫を終えた喜びと、感謝を込めた夕餉(ゆうげ)となる。

(新聞「農民」2021.10.25付)
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2021年10月

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