「農民」記事データベース20210913-1472-13

旬の味


 牧草の収穫が終わると息をつく間もなく草刈りシーズンが到来する。放牧地には牛の食べない草も多く生えるため、それらは一本一本、手で抜いていかなければならいない。2〜3年続けることで、ノシバやバヒアグラスが地表を徐々に覆っていき、その後は牛が管理してくれる▼田んぼに溝を掘る作業もあわせて行いたい。放牧地が谷にあるため、元田んぼに多くの水が出るからだ。重機を使い、溝を田んぼにぐるりと回し、排水をしっかりとすることで、ドロドロだった田もイネ科の牧草なら播種(はしゅ)ができるようになる▼また、暑さとともに虫が牛たちにたかるので、虫よけの薬をスプレーし、ブラッシングしてやる。日中30度くらいになると暑さから日陰で涼むようになり、朝と夕方しか活動しなくなってくる▼牛は暑さが寒さ以上に苦手なので、塩分とミネラル補給の鉱塩も欠かせない。夏になれば山は最も緑に覆われ、牛たちはそこかしこに餌があるので牛舎に帰りたがらなくなるのが困りものだ。

(T)

(新聞「農民」2021.9.13付)
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2021年9月

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