食料支援行い、米価を支えよ
食健連・農民連・新婦人で府に緊急要請
京都
コロナ禍の中で米の在庫が増大し、米価の下落が止まりません。京都農協の2021年産コシヒカリの買い取り価格は、昨年より60キロあたり2000円下がり、1万2000円になると言われています。
農水省の調査でも京都の米の生産費は約2万7953円(19年産)で、これでは米を作り続けることができなくなってしまいます。
一方、各地の食料支援プロジェクト会場には、食べたくても食べられない人たちが、列をなしています。
こうした中、8月30日に京都食健連と新日本婦人の会京都府本部、京都農民連の3者で、京都府知事に対して「コロナ禍に苦しむ人々に過剰在庫の農産物で食料支援し、米価を支える施策を求める要望」を行いました。
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要請する参加者 |
要請では、(1)コロナ禍に苦しむ人々に食料を支援する施策、(2)米価を支えるために京都府としての施策の2項目を求めました。
対応した農政課長は、「備蓄米をこども食堂などへ提供している。京都府は消費県なので知事会などを通じて国に要請している。米価は需給バランスが基本、備蓄米を主食用以外に活用する必要がある。生産コストの削減も集落営農支援などで進めている。在庫は把握していない」などと答えました。
今回の要請は緊急要請として行ったもので、引き続き要請を続けるとともに、9月府議会などを通じて働きかけを強めることにしています。
京都農民連は、府下5農協に対しても米価危機対策での共同を申し入れるとともに、9月議会での請願に取り組んでいます。
(京都農民連書記長 安田政教)
(新聞「農民」2021.9.13付)
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