「米がいちばん助かる」
岩手県農民連が農産物提供
学生食料支援
「共助」には限界が
政府・自治体の支援を
岩手県農民連も参加して、県内の労働組合や市民団体・個人で構成する「学生食料支援プロジェクト実行委員会in岩手(通称、COME=コメ=プロ)」では、学生向けの食料支援に取り組んでいます。
|
支援の思いがいっぱい詰まった農産物を学生たちに引き渡す岩手県農民連の会員たち |
バイト切られた 生活ひっ迫
この間、岩手大学、盛岡大学、岩手県立大学の学生を対象に食料配布に取り組んできました。対話した学生からは、「居酒屋で働いていたが、シフトが減ってしまった」「春休みにリゾートホテルでバイトをしていたが、途中で契約を切られた」など、生活がひっ迫している実態が次々に寄せられています。
また、民青同盟岩手県委員会が主催する「ほっとまんぷくプロジェクト岩手」でも、おもに岩手大学の学生を対象に、食料支援を実施。県知事要請も行っています。
「ほっとまんぷくプロジェクト」が7月25日に盛岡市内で行った食料支援行動には、岩手県農民連女性部・青年部が野菜を提供。玉ねぎ、ニンジン、ジャガイモ、キャベツ、ナス、ピーマン、トマト、インゲン、ツルムラサキ、お米などなど、農家ならではの支援に、学生から歓迎の声が寄せられました。
|
お米の入った“基本セット”袋を手に下げ、缶詰などを選ぶ学生たち |
いずれの行動でも、支援を受けた学生が、次はスタッフとなるなど、取り組みが広がっています。しかし「共助」では限界があります。「米がいちばん助かる」というのが、私たちの支援をうけた多くの学生たちから共通して寄せられる声です。広がった共同を力に、COMEプロでも、民青のほっとまんぷくプロジェクトでも、「政府・自治体が支援を」「米食えない人がいるのに米余りなんておかしい」の声を上げていく構えです。
夏休み明け以降も支援を行っていく予定です。
(岩手県農民連事務局長 岡田現三)
(新聞「農民」2021.8.23付)
|