「農民」記事データベース20210809-1468-15

第1回

なんてったって!伝統食

継いでいきたい日本の食の会

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“冷や汁”
夏場の栄養素を冷たく食べる

栗原 澄子

 40年の歴史を持ち、日本の食文化を発展させる力になってきた「日本の伝統食を考える会」が閉会した後、今、その火を消すことはできないと、新名称でスタートしたのが「なんてったって!伝統食の会―継いでいきたい日本の食」の会です。

 今までの活動方針をそのまま受け継ぎ、生産者の方たちとの交流も行いながら、日本の食文化を次世代に継いでいけるよう活動を進めていきます。

 この度、季節にこだわり、日本の食材にこだわった日本の食の料理紹介を新聞「農民」に載せませんかと声をかけていただきました。今までに出会った伝統食や魚料理、中学生や高校生と一緒に学んだ和食料理の基本などの中から料理を選び、紹介していきたいと思っています。

 宮崎の作り方の冷や汁です

 今回選んだのは冷や汁です。暑さが厳しくなっていく中、「夏場の栄養食を冷たく食べる」ことができる料理です。地方によりいろいろな冷や汁がありますが、宮崎県の冷や汁を選びました。高校生が親の作っている郷土料理を伝え聞いて、私に教えてくれたものです。

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 すりゴマに、焼いたアジの身をほぐしいれ、食欲をそそる薬味をたっぷり使い、ご飯やうどんにかけて食べます。アジを焼いて身を取った骨や頭でだしをとる無駄のないやり方も魅力です。ごまをたっぷり使うのでカルシウムもしっかりとれ、ごまの香りや薬味で食べやすく、暑さを吹き飛ばしてくれる料理です。

 その家で使っているみそでその家の味を作ればいいのです。うどんにかけてもご飯にかけてもよいし、少し薄めて汁物としてもおすすめです。


■材料 (4人分)

アジの干物2尾
きゅうり1〜2本
炒りゴマ(白)
カップ1/2杯
みそ大さじ2
干物の骨や頭から作っただし汁カップ3
大葉10枚
ミョウガ2〜3個
あさつき10本
ご飯(麦)
うどんにかけてもよい
氷適宜

■作り方

 (1)アジは焼いた後、頭、骨、皮を除いてほぐす。
 (2)鍋にアジの頭や骨、皮と水4カップ入れ、煮出して、カップ3杯ほどのだし汁を作り、冷やしておく。
 (3)炒りゴマをすり鉢に入れてすった中にみそとほぐしたアジを加え、さらにすり合わせる。冷凍しておく場合はこの状態で冷凍。
 (4)きゅうりの薄切り、みょうがの小口切り、大葉のせん切り、細ねぎを小口切りにする。
 (5)(3)に冷やしておいた出し汁を少しずつ加え、(4)の野菜類を散らす。
 (6)麦飯または米飯またはうどんに(5)の汁をかけ、氷を少々浮かす。


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長野県小諸市 布施和子

(新聞「農民」2021.8.9付)
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2021年8月

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