本の紹介
村田武(著)筑波書房
『農民家族経営と
「将来性のある農業」』
家族農業への論及と将来の方向を提案
本書は、2020年7月に刊行された『家族農業は「合理的農業」の担い手たりうるか』の続編です。ドイツにおける現代の家族農業を次の章立てで論じています。
序章「国際的農業危機と国連の『農民の権利宣言』」では、国連の「農民の権利宣言」の意義を強調しています。
第1章「新自由主義グローバリズムと『農業の工業化』」では、最新の農業技術革新である「農業の工業化」が、地球温暖化・気候変動や自然環境・生態系破壊とどう関わっているかをみています。
第2章「現代の農民家族経営とその将来見通し」では、現代の農民家族経営の歴史的範疇(はんちゅう)としての特徴づけを行うとともに、「将来性のある農業」をめぐるA・ハイセンフーバー教授の論稿を紹介しています。
第3章「マルクスの『合理的農業』と現代の家族農業」は、前著の「Uマルクスの『合理的農業』と現代の家族農業」の増補改訂版です。
マルクスと日本農業との関わりに言及するとともに「社会主義国」における農業集団化やその解体等についての諸研究をフォローしています。
第4章「わが国農業がめざすべき方向」では、日本の「将来性のある農業」の方向を提案しています。
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発行 筑波書房
四六判、128ページ並製
価格 1500円+税
注文・問い合わせ 筑波書房 電話 03(3267)8599、Fax 03(3235)5949
(新聞「農民」2021.8.9付)
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