農民連
第2回アグロエコロジー推進委員会
近畿大学名誉教授
池上甲一さん招き学習会
小農・アグロエコロジー・
食料主権と農民組織の役割
アグロエコロジーは
食料主権実現する手段
農民連第2回アグロエコロジー推進委員会が7月14日、オンラインで開かれ、近畿大学の池上甲一名誉教授が学習会の講師を務めました。
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池上さん(右上)を講師にオンラインで開催しました |
家族農業こそ変革の担い手に
池上さんは「食料主権や食への権利の実現手段がアグロエコロジーであり、その主体者が、小農や家族農業である」と解説。その上で「村仕事や水回りの維持、草刈りなど直接利益に結びつかない仕事が地域環境や生態系の維持につながる」と述べ、規模の大小にかかわらず、利益よりも家族や地域の永続性を目指す家族農家の特徴が、アグロエコロジーの担い手としての基礎にあるとの見方を示しました。
さらに、「食の帝国」ともいうべき産業的食農システムから抜け出し、小農・家族農業を再評価しようという動きが、アグリビジネスが強いアメリカやオランダにもあることを紹介しました。
池上さんはまた、循環型の地域市場作りや生産者と消費者を結びつけるなど、アグロエコロジーに不可欠な制度を実現する上での農民組織の役割に期待しました。
委員会ではアグロエコロジーをテーマに池上さんを講師として8月5日に行われる「2021年農民連全国研究交流集会」の持ち方や内容についても論議しました。
(新聞「農民」2021.7.26付)
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