「農民」記事データベース20210712-1464-03

福島・安達農民連

原発のない持続可能な社会を

=原発ゼロあだたらの会設立学習会=


 「原発ゼロあだたらの会」設立学習会が6月27日、福島県二本松市の岳下住民センターで開催され、61人が参加しました。なぜ、原発をゼロにしなければならないのか、原発推進がいかに持続可能な社会と逆行しているのかについて学習を深め、また、福島第一原発事故の汚染水海洋放出決定で苦悩する漁民の思いが報告されました。

 この企画は、農民連、年金者組合、地方労働組合総連合、新日本婦人の会、石倉団地自治会(復興団地)などの団体が3月27日、原発事故から10年を機に、「原発ゼロをめざすシンポジウム」を開催し、そこで、「原発ゼロ基本法」の早期成立を目指す署名を地域で広げようと提案され、「原発ゼロあだたらの会」を組織し、世話人会を立ち上げ、開催することになりました。

 世話人会は、農民連役員・各支部長や原発事故裁判原告団、市町村議会議員、元教員、詩人、牧師、原発避難者、住職、主婦、元看護師、農民など幅広い階層で構成されています。

 学習会では、国際環境NGO「FoE Japan」理事の満田夏花(かんな)さんが、「今こそ原発ゼロの持続可能な社会をつくろう」と題し、(1)原発ゼロにしなければならない7つの理由、(2)原発は気候変動対策にはならない、(3)ばらまかれる放射性物質〜汚染水と汚染土――について、詳しく講演を行いました。

 特別報告では、浜通り農民連漁民部長の遠藤友幸さんが、「原発汚染水を海に流すな」と苦しい心の内を語りました。

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汚染水海洋放出に反対する遠藤さん

 自分の海産物を福島県産と堂々と言えない悔しさを語り、「努力だけでは追いつけないが前を向くしかない」と声を詰まらせながら、この10年間の苦悩と将来へのやるせない思いを報告しました。

 最後に、呼びかけ人から、二本松市、本宮市、大玉村の安達地方3市村で3万人分の署名を目指し、やりきることを確認し合いました。

(福島・安達地方農民連事務局長 本多芳司)

(新聞「農民」2021.7.12付)
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2021年7月

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