「農民」記事データベース20210628-1462-09

農民連 初代代表常任委員
小林節夫さんを偲しのぶ記念館

いよいよ「節夫文庫」が開設

寄稿 運営委員
山口光昭さん


食・農・人を大事にする思いに
心寄せる場所に

農民連のみなさんに
感謝とお礼を

 北は浅間山、南は八ヶ岳を眺望できる風光明媚(めいび)な長野県佐久平。初夏のさわやかな風が静かに流れ、日差しもまぶしい五月晴れの5月30日、農民連の初代代表常任委員、故小林節夫さん(1925〜2016)の残した資料を展示する「節夫文庫」の開所式が佐久市ではれやかに行われました。

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奥の建物が「節夫文庫」

 本来なら、農民連のみなさんをはじめ節夫さんに関係する多くのみなさんのご参加のもとで「『節夫文庫』開設記念のつどい」を盛大に行う予定でしたが、コロナ禍で延期せざるをえなくなりました。とりあえず「節夫文庫」はオープンし、後日、コロナが収まった段階で「つどい」を行うことになりました。

 小林家の庭園を背景に開所式

 開所式は、当初、文庫の屋内で行う予定でしたが、近所のみなさんが多数ご参加くださることになり、小林家の庭園を背景にテントを張り、屋外で行いました。

 発起人を代表して依田発夫さんが、経過を含め主催者のあいさつを行い、次いで「映像でたどる節夫さん」を見ながら、あらためて在りし日の節夫さんを偲(しの)びました。

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「一箸でも一口でも国産品を」の額も飾られました

 希望と確信があふれる泉に

 寄せられたメッセージ紹介では、農民連会長の長谷川敏郎さん、そして元会長の佐々木健三さんのメッセージが代読されました。「『節夫文庫』が希望と確信あふれる泉となる」「この日を万感の思いで待っていた」とのお二人の言葉は、参加者の気持ちを代弁する味わい深い言葉として受け止められました。全国の農民連のみなさんのご支援、ご協力にあらためて感謝いたします。

 節夫さんは、農民連をはじめいろいろな社会運動、政治活動などで全国に、また全県に大きな役割や影響を発揮してきましたが、居住地でも信頼され尊敬される存在であったことは、来賓代表の地元権現堂区長さんが心を込めて語ってくれました。炎天の屋外ということもあり開所セレモニーは1時間足らずで閉会しました。

 寄り合いや会議 心寄せる拠点に

 「節夫文庫」は小林家の離れを改造したもの。節夫さんの祖母が嫁ぐときに持参した貴重な天然カラマツを使った建物で、今でもしっかりしていて健在。地元の大工さんが苦労して改造し、資料の展示スペース、会議や交流ができるスペースができました。茶室はそのまま残して、落ち着いた雰囲気です。

 文庫は節夫さんの生き方や「農」「食」に関する本や資料が閲覧できます。また寄り合い、会議、打ち合わせ、ミニコンサートなど10人程度の集まりに利用できます。「食・農・人」を大事にする節夫さんの思いに心寄せる場所として活用していただけたらと思います。

 当面の「節夫文庫」の運営
 開館日 毎週土曜日(当面)午前10時〜午後4時
 開館日以外は、申し込みをしてください。
 電話 090(4814)9680(湯浅ちなみさん)
 Eメール yuasa8345@gmail.com

(新聞「農民」2021.6.28付)
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2021年6月

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