「農民」記事データベース20210628-1462-07

朝日にキラキラと輝く
生まれたてのクモの巣

エンゼル・ヘアー

今年も田んぼ一面に発生


化学肥料・農薬に頼らない稲作り15年

 毎年、私の田んぼ(岡山市)には春先に「エンゼル・ヘアー」が見られます。写真のように雪が降ったように白く、朝日を浴びてキラキラ輝くように見えます。

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 近づいて見ると、ゴマ粒の半分ぐらいの生まれたてのクモが、お尻から糸を出して、風に乗って飛び上がります。約3ヘクタールで5枚の田んぼは、それぞれ場所も条件も違うのに、なぜか同時期・同時間の発生の不思議に自然の営みを感じます。

 私はもう15年以上、化学肥料や農薬に頼らない稲づくりをしてきました。初めて出会ったときは、畔から見た田んぼの空が、クモの糸に太陽の光が映り、空一面がキラキラ輝いていたのです。まさにビックリと感動で目を疑ったほどでした。

 今年は曇りの日だったので、空に舞い上がる糸は輝きませんでしたが、田んぼ一面、畔にも広がり、数日間輝いていました。「エンゼル・ヘアー」の名称は、私がつけたのではありません。子どもの頃に読んだ、ちばてつやさんの漫画で見たものです。

(岡山県農民連 坪井貞夫)

(新聞「農民」2021.6.28付)
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2021年6月

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